未来とは、今である。
マーガレット・ミード
将来の夢や目標が明確になっている方は、いまやらなければいけないこともおのずと見えるもの。一方で、まだ将来の目標が定まらず、いま何をしたらいいのか悩んでいる方も多いとおもいます。わたしのまわりでも、「今後のためにいま何をすべきなのかわからない」という話を聞くことがあります。そんなとき、映画『メンフィス・ベル』のあるシーンをおもいだすことがあります。
『メンフィス・ベル』は、第二次世界大戦中の英国にある米軍基地を舞台とした映画。 とても危険な任務のなか、爆撃機「メンフィス・ベル」は、これまで唯一、24回の出撃を無傷でのりきっています。25回目の任務を終えて故郷に帰るため、最後の飛行に向かう10人の若き乗組員のストーリーです。最後の目的地に向かう途中、メンフィス・ベルと並んで飛行するのは初出撃となる「マザー・アンド・カントリー」。その新人無線士がメンフィス・ベルの無線士ダニーに無線通信をおこないます。
新人「 こちら、マザー・アンド・カントリーメンフィス・ベル応答願います 」
ダニー
「 何事だ?無線は緊急用だぞ 」
新人
「 すみません、ちょっと質問が。飛行日誌についてですが、無線連絡はすべて書き留めた方がよいのでしょうか?それとも。。 」
ダニー
「 ぜんぶ書け、何が重要かは、後からわかってくる。もう切れ 」
新人
「 どうも、お邪魔を 」
このシーンが今でも気になるのは、ダニーの『 ぜんぶ書け、何が重要かは、後からわかってくる 』という言葉にあります。
それは、人生にも当てはまるのではないかと感じます。
すべてを書き留めるように、社会のなかで大きく目をひらき、耳をかたむける。そして、経験し、感じ、考え、学び、そこから小さなヒントを得る。その繰り返しのなかでいつか自分にとって、本当に必要だとおもえるものが見えてくる。だから、いま何をすべきかわからなくても、あせってその答えをだす必要はないとおもうのです。わからないのであれば、自分が好きなことに本気で打ち込めばいいとおもうのです。そこにも必ずヒントがある。
若い命をかけて、メンフィス・ベルやマザー・アンド・カントリーに乗りこむ乗組員たち。今日死んでしまうかもしれない彼らも、目の前のことに全力をつくし、明日のために教えを請い、明日のためにアドバイスをする。その姿から、どんな状況であってもすべては今にかかっているということを学び、今日の名言『 未来とは、今である。』が心にきざまれます。